コラム

薬膳コーディネーターや薬膳マイスターなど、薬膳資格の特徴や取得費用を比較

近年は美容・健康への関心が高まる中、薬膳に関する資格の取得を目指す人も増えています。

一方で、薬膳に関する資格には多くの種類があり、名称も似ていることから非常に分かりずらい状況となっています。

今回の記事では、そんな薬膳に関する資格についてまとめ、それぞれの資格の特徴と違いを紹介します。

薬膳とは

まず最初に、薬膳とは中医学理論に基づき、食材と中薬とを組合せた料理のことを言います。

「薬膳料理」といった言葉もありますが「膳」自体に「料理」という意味が含まれるため、重複表現となってます。

薬膳の資格

そんな薬膳ですが、知識を認定してくれる資格が多数存在します。

その多くは認定講座を受講するだけで資格取得が可能ですが、費用等に違いがあります。
また、医学面から薬膳を学ぶ資格もあれば、料理やお茶など食生活の角度から薬膳を学ぶ資格もあります。

今回は、以下の薬膳資格について簡単にまとめます。

  • 薬膳マイスター(和漢薬膳師)
  • 薬膳アドバイザー
  • 薬膳インストラクター(JADP)
  • 薬膳インストラクター(Any)
  • 薬膳コーディネーター
  • 薬膳コンシェルジュ

薬膳マイスター(和漢薬膳師)

薬膳マイスターは、一般社団法人 和漢薬膳食医学会が認定している資格です。
学文社の薬膳マイスター養成講座を受講し、修了試験に合格することで資格を取得できます。

薬膳マイスターは別名「和漢薬膳師」とも呼ばれます。中国で生まれた薬膳を日本人の味覚や体質に合わせてアレンジしたものが和漢膳であり、この和漢膳を学べるのが薬膳マイスターの特徴です。

薬膳マイスターの上級資格に、

  • 国際薬膳食医2級
  • 国際薬膳食医1級
  • 国際薬膳食医特級師範(和漢膳プロフェッサー)

が存在します。

薬膳アドバイザー

薬膳アドバイザーは、日本中医食養学会が認定している資格です。
学会主催の「薬膳初級講座」または学会と契約する教育施設の指定講座を受講することで資格を取得できます。試験はありません。

講座の種類が多く、試験なしで講座を受講するだけで資格を取得できるということで人気があります。

薬膳インストラクター(JADP)

実は、薬膳インストラクターという名称の資格は2種類存在します。
まず最初に紹介するのが、一般社団法人 日本能力開発推進協会(JADP)が認定する薬膳インストラクターです。
キャリカレの薬膳インストラクター講座を受講し、試験に合格することで資格を取得できます。

薬膳インストラクター(Any)

次に紹介するのが、NPO法人 全日本薬膳食医情報協会(Any)が試験を実施している薬膳インストラクター(初級)です。
協会が開講する通信講座を受講し、試験に合格することで資格を取得できます。

薬膳インストラクター(初級)の上級資格として、

  • 薬膳インストラクター(中級)
  • 国際薬膳調理師(上級)

が存在します。

薬膳コーディネーター

薬膳コーディネーターは、本草薬膳学院が認定している資格です。
ユーキャンが開講する薬膳コーディネーター講座を受講し、簡単な試験に合格することで資格を取得できます。

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薬膳コンシェルジュ

薬膳コンシェルジュは、一般社団法人 薬膳コンシェルジュ協会が認定する資格です。

  1. 基礎コースの講座を受講し、修了試験に合格
  2. 本科コースの講座を受講し、終了試験に合格

の2段階を経てようやく認定となります。

飲食店やサロンの経営者、料理研究家、薬剤師など、薬膳の知識を一般の方向けに活かしたい方が多く受講しているのが特徴です。

薬膳資格取得にかかる費用

次に、これら資格の取得にかかる費用をまとめます。

薬膳マイスター 38,700円
薬膳アドバイザー 39,800円前後(開講団体により異なる)
薬膳インストラクター(JADP) 講座:39,600円
試験:5,600円
薬膳インストラクター(Any) 講座:20,000円
薬膳コーディネーター 44,000円
薬膳コンシェルジュ 基礎コース:143,550円
本科コース:181,134円

こうして見てみると、薬膳コンシェルジュだけ圧倒的に高額ですね。その分、講座の内容はかなり充実したものとなっています。本格的に薬膳の資格を活かして仕事をしていきたい方には、それだけの費用を払う価値があるのかもしれません。

また、ここにまとめた費用以外にも、登録手数料や入会手数料、更新手数料など様々な手数料がかかる資格もあります。費用については、事前に自分でしっかり調べておくことをオススメします。

まとめ

以上、今回は薬膳の資格についてまとめました。

実はここで取り上げた資格の他にも、まだまだ薬膳資格は存在します。資格を取ろうと思っても、どの資格を取れば良いのか迷うはずです。
そんな時に判断基準としてほしいのが、

  • 中医学や栄養学の視点から薬膳を学びたいのか
  • 食生活の視点から薬膳を学びたいのか

このどちらに自分が興味を持っているのか。

まずはそれを考えてから、講座の内容を確認して判断することをオススメします。