ITパスポート試験の受験を考えている方。
実際にITパスポート試験ではどのような問題が出題されるのか、気になる方も多いと思います。
この記事ではITパスポート試験について、過去問を科目ごとに数問紹介いたします。
試験の受験を検討する際に、参考にしていただければと思います。
ストラテジ系
(平成25年)
PCの生産などに利用されるBTOの説明として、最も適切なものはどれか。
ア 自社のロゴを取り付けた製品を他社に組み立てさせる。
イ 製品を完成品ではなく部品の形で保存しておき,顧客の注文を受けてから、注文内容に応じた製品を組み立てる。
ウ 必要な時期に必要な量の原材料や部品を調達することによって、生産工程間の在庫をできるだけもたずに生産する。
エ 一つの製品を1人の作業者だけで組み立てる。
イ BTO(Build to Order)は、顧客の注文を受けてから製品を製造する、いわゆる受注生産方式です。メーカでは、見込み生産を行わなず、他の製品への流用できる部品の形で在庫を持つことで余剰在庫を抱えるリスクを低減することができる利点があります。
(平成29年)
エンタープライズアーキテクチャ(EA)の説明として、最も適切なものはどれか。
ア 企業の情報システムにおいて起こり得るトラブルを想定し、その社会的影響などを最小限に食い止めるための対策
イ 現状の業務と情報システムの全体像を可視化し、将来のあるべき姿を設定して、全体最適化を行うためのフレームワーク
ウ コスト、品質、サービス、スピードを革新的に改善するために、ビジネス・プロセスを考え直し、抜本的にデザインし直す取組み
エ ソフトウェアをサービスと呼ばれる業務機能上の単位で部品化し、それらを組み合わせてシステムを柔軟に構築する仕組み
イ エンタープライズアーキテクチャは、社会環境や情報技術の変化に素早く対応できるよう 「全体最適」の観点から業務やシステムを改善するフレームワークです。
マネジメント系
(令和3年)
WBSを作成するときに、作業の記述や完了基準などを記述した補助文書を作成する。この文書の目的として、適切なものはどれか。
ア WBSで定義した作業で使用するデータの意味を明確に定義する。
イ WBSで定義した作業の進捗を管理する。
ウ WBSで定義した作業のスケジュールのクリティカルパスを求める。
エ WBSで定義した作業の内容と意味を明確に定義する。
エ WBS(Work Breakdown Structure)は、プロジェクト目標を達成し、必要な成果物を過不足なく作成するために、プロジェクトチームが実行すべき作業を、成果物を主体に階層的に要素分解したものです。WBSは成果物や作業名だけが列挙された図なので、個々の作業の内容までは表現できません。このため、WBSの構成要素に関する作業内容等を記述し、WBSを補完する文書が必要となります。この文書は一般的に「WBS辞書」と呼ばれます。
(令和2年)
プロジェクトのゴールなどを検討するに当たり、集団でアイディアを出し合った結果をグループ分けして体系的に整理する手法はどれか。
ア インタビュー
イ 親和図法
ウ ブレーンストーミング
エ プロトタイプ
イ 親和図法は、あるテーマに基づいて集めたデータを相互の関連によってグループ化することで、項目を整理する手法です。複雑に絡み合った問題や、まとまっていない意見、アイディアなどを整理し、まとめるために用いられます。ブレーンストーミングで収集した様々な意見を整理するためにも使用されます。
テクノロジ系
(令和元年)
交通機関、店頭、公共施設などの場所で、ネットワークに接続したディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するシステムはどれか。
ア cookie
イ RSS
ウ ディジタルサイネージ
エ ディジタルデバイド
ウ ディジタルサイネージ(Digital Signage、電子看板)は、ディジタル技術を活用して平面ディスプレイやプロジェクタなどに映像や情報を表示する広告媒体のことです
(令和2年)
IoTデバイスへの電力供給でも用いられ、周りの環境から光や熱(温度差)などの微小なエネルギーを集めて、電力に変換する技術はどれか。
ア PLC
イ PoE
ウ エネルギーハーベスティング
エ スマートグリッド
ウ エネルギーハーベスティングは、周りの環境からの微弱なエネルギーを収穫(harvest)して電力に変換する技術の総称です。日本語では「環境発電技術」と呼ばれ、長時間放置状態で稼働するIoTデバイスの電源問題を解決する技術として注目されています。
(令和2年)
無線LANに関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア 使用する暗号化技術によって,伝送速度が決まる。
イ 他の無線LANとの干渉が起こると,伝送速度が低下したり通信が不安定になったりする。
ウ 無線LANでTCP/IPの通信を行う場合,IPアドレスの代わりにESSIDが使われる。
イ 無線LANの通信範囲が、同じ周波数帯を使用する他の無線LANと重なった場合、干渉が起こり伝送速度の低下や通信の不安定さをもたらします。